ついこの間年賀状を書き終わったと思ったのに、
ふと気が付けばもう1月が終わりそうです。
月日が経つのは本当に早いものです。このままでは僕もあっという間にGGに…?
そういえば、先日行ったうどんやさんで見かけた引田ひな祭りのポスターにも驚かされました。
もうそんな時期なのか~!
時折雪がちらつくような寒さの中でも、町は春を迎える準備を着々と進めているんですね。
我が地元・東かがわ市引田で最大のイベントであるこのひな祭り。
普段は静かな町ですが、この日ばかりは高松市やさぬき市、県外からも
たくさんの人が詰めかけ、一気ににぎやかな雰囲気になります。
引田の情緒あふれる街並みに、お雛様がたくさん飾られていてすごく風情があります。
中には江戸時代のものや非常に貴重なものもあり、見ごたえ十分です!
引田では昔からひな祭りに力を入れていたようで、女の子が生まれると初節句にひな飾りを親族や近所の人に披露する風習がありました。
雛人形は母親の実家が準備するしきたりですが、年々競って豪華なものを準備するようになっていったそうで、それにつれて経済的負担も多大になっていきました。
そのため、近隣の町にはなんと「引田には嫁にやるな」という諺まで残っているそうです!
僕が子どもの頃には、まだこういった風習が残っていましたが、現在はもう行われていません。ですから、皆さんどうぞ安心してお嫁に来てください(笑)
今日は、そんな引田から通院されている80代の患者さんについてお話していきたいと思います。
『圧迫骨折で入院 その後の心配』
先日60代の息子さんに連れられてやってきたのは、80代後半のとってもすてきなお母さん。
少しお耳が遠いけどしっかりされていて、笑顔がとてもかわいいのです。
3ヵ月前に転倒して尻もちをつき、背骨を圧迫骨折して最近まで入院されていたそうです。退院後も痛みが取れないとのことで、心配した息子さんからご予約を頂きました。
このくらいの年代になってくると、転倒によるケガや入院はその後の生活に大きく影響してきます。
ほんの短期間入院しただけなのに、それがきっかけで寝たきりになってしまうこともあります。
息子さんもその辺を非常に気にされており、少しでも長く元気でいて欲しいとの思いなのでしょう。
少しぶっきらぼうに聞こえる言葉の端々にお母さんへの優しい気遣いがたくさん感じられ、なんだか温かい気持ちになりました。
『平均寿命と健康寿命』
できれば、最後まで自分の足で歩きたい。
できれば、最後まで自分の足で歩いてほしい。
平均寿命が延びて老後が長くなった今、これはすべての人に共通の願いだと思います。
しかしその一方で、こんなデータがあるのをご存知でしょうか?
現在、男性の平均寿命は約79歳、女性は約86歳。
これに対し、男性の健康寿命は約70歳、女性は約73歳。
健康寿命とは、健康上の問題なく日常生活を送れる期間のことです。
平均寿命と健康寿命の差は、継続的に医療や介護が必要となる期間を表します。
男性の平均寿命と健康寿命では約9年、女性では約13年の開きがあります。
つまり、男性では最後の約9年間、女性では約13年間医療や介護で『まわりの方の手を借りながら生きていく』ことになるということです。
これってちょっと衝撃的ですよね…
亡くなるまでの9~13年もの間、入退院を繰り返したり、家族に介護されなければならない…
考えただけでも辛いことです。
『高齢化の波は東かがわ市にも』
日本は世界でも類を見ないほどのスピードで、少子高齢化の道を突き進んでいます。
この東かがわ市も例外ではありません。
それどころか、実は東かがわ市は香川県内で一番高齢化が進んでいる地域なんです。
人口減少も著しく、毎年300人ペースで人が減っています。
子どもの数もどんどん少なくなって、学校の統廃合も進んでいます。
少子高齢化と人口減少で、どんどんこの地域は元気がなくなっています。
国も赤字を抱えていますし、今後は福祉に大きな期待を寄せることは難しいでしょう。
だから、これからは一人一人がなるべく、自分のことは自分でできる体を維持していかないといけません。
『アイリス整体院にできること』
僕は、治療を通して『自分のことは自分でできる体づくり』のお手伝いをしていきたいと思っています。
要介護になる原因の第1位は「運動器の障害」だそうです。
足腰の痛みで活動量が落ちてしまい、次第に閉じこもりがちになっていく。
その結果、筋力がなくなって歩けなくなり、最悪の場合は寝たきりになってしまう…
始まりはささいな痛みだったとしても、放っておくと要介護の原因になりうるのです。
冒頭で紹介した80代のお母さんも、今は腰が痛くてなかなか運動ができない状態です。
でも、この状態をこのまま放っておくとどうなるか…分かりますよね?
年を取って少しずつ体が弱ってくるのは、ある意味自然なことなのかもしれません。
それでも、治療で痛いところがよくなれば、少しずつ身体を動かせるようになるかもしれない。
もしかしたら、暖かい日は息子さんと一緒に散歩にも行けるようになるかもしれない。
こうした少しずつの積み重ねこそが、健康寿命を延ばすことにつながっていくと思うんです。
治療を通して少しでも元気な人を増やしていけたら、いつか東かがわ市全体の元気につながるんじゃないか。
大きな地域貢献なんてとてもできないけれど、僕のやっていることが少しずつでも東かがわ市のためになってくれたら。
内心そんなふうに思いながら、今日も治療に取り組んでいます。